発達障害の課題を抱える人にとって、デザイナーの業務って想像以上に複雑です。
入稿データ不備、ミリ単位のズレ、校正ミス、納期忘れ、インターネットという誘惑との葛藤など、身に覚えのある人は多いのではないでしょうか?
私たちADHD当事者は、多くの挫折や失敗経験から自己肯定感が低くなりがちです。
ただ、発達障害者はデザイナーに向いているといわれますがどうしてでしょうか。
ADHD向け:WEBデザイナー・グラフィックデザイナーの仕事とは?

Webデザイナーは、「Webクリエイター」「ホームページデザイナー」と呼ばれることもあります。
Webデザイナーの主な仕事内容は、企業や個人などのクライアントから依頼されたWebサイトのデザインを担当・制作するというものです。
クライアントが思い描いているWebサイトを制作できるよう、全体の構成を考え、使い勝手が良く魅力が伝わるようなデザインを制作します。
フリーランスのWebデザイナーの場合は、案件を獲得する営業活動から企画まで携わる場合もありますが、インハウスWebデザイナーなど大抵のケースでは、Webサイトの制作から携わるようになります。
ここでは、案件受注後、Webサイトの制作段階からWebデザイナーが行う業務内容について、具体的に紹介していきます。
ADHDはWEBデザイナーやグラフィックデザイナーに向いている?向いていない?発達障害

巷の言説に「ADHDってクリエイティブ系職種が向いてるよね」というものがあります。思考の多動性や、過集中、興味の向いたものにドはまり…というような特性がそう思わせるのではないでしょうか。
発達障害者がWebライターやデザイナーにめちゃくちゃ向いているのか?と言えば、これは甚だ疑問です。
「ADHDはクリエイター系職種が向いている」というよりも、「業務の責任を一人が負わなくてはならない、ひとつのミスが命取りになる業務に携わることが向いてなさすぎる」というのが一つの答えな気がします。
デザイナーに向いている?
デザイナーはひらめきが大事で、良くADHDに向いていると言われていますが、ひらめきが必要なのはアイディア出しの時だけです。
・魅力を追い求める感性
・積極的な社交性
・自分が好きなものに対する集中力
・頭の回転の早さ
デザイナーの場合、デザインを完成させるまでの道のりは自由です。何から始めようが、何かを飛ば
そうが、デザインができあがればOKなのです。
1人でもくもくと作業に取り掛かれる点です。仕事を受けたら、完成まで基本的に一人でせっせとデザイン完成に向けて作業を続けます。納期に間に合いさえすれば、自分の作業が途中で遅れたところでリカバリーできれば問題なしです。
あと、デザイナーという職種は、なぜだかわかりませんが「変わり者が多い」という印象があるよう
ですので、個性的なキャラクターであっても周囲に許容されやすいようにも思います。
また過集中が働き「デザインが好き」という情熱があれば乗り切って働いていけます。追及することができます。
デザイナーに向いていない?
仕事の多くは大量の文章にの中の文字・数字の修正&校正などが必要なので、不注意による誤字・脱字などのミスには気をつけなければなりません。
集中しないとミスが発生しやすいので、自分なりの対策方法を見つける必要があります。やってみると意外に段取りや時間管理に追われたりする地味さもある職業です。
集中しないとミスが発生しやすいので、自分なりの対策方法を見つける必要があります。やってみると意外に段取りや時間管理に追われたりする地味さもある職業です。
発達障害はWEBデザイナーとして活かすためにする工夫

タスク管理・時間管理
時間管理が苦手なので、先輩に相談してスケジュールを組み立てて貰っています。どこまで進んだら報告するかなども具体的に決めておきます。
特に細かいデータを扱う際はケアレスミスを起こしやすいので、確認する時間を多めに予定して、更に先輩にも確認してもらう時間を確保して貰っています。
苦手な部分が見つかったら周りの先輩に報告し、協力を得ながら作業します。
逆にADHD特有の得意な部分も伝えます。
私の場合は「初期のデザイン案」や「コンセプト決めの時のアイディア出し」が得意なのでその点を活かせるような体制づくりをお願いしています。
大切なことは得意なことと苦手な部分をしっかり自分で把握して、対策や活かす対処をすることだと思います。
協力体制
もしも依頼者が社内の人なのであれば、早めの締め切りを設定してもらうようにしましょう。
本来の納期が月末なのであれば、1週間早めの24日頃として自分に伝えてもらうようにするのです。これも慣れてしまうとどうせ早めの締め切りだからまだ大丈夫なんて思ってしまいがちなのですが、早めの締め切りに合わせて仕事を進めていけるように周囲を巻き込みましょう。
協力体制が築ければ仕事がかなりやりやすくなります。
まとめ:ADHDでもコミュニケーションが必要ではあるが向いてはいる
仕事に限ったことではありませんが、ADHDの人は自分の性質を踏まえて上手くいくパターンを見つける事が大切だと思います。
私は仕事が遅い傾向があるので効率化するためにパソコンの設定を最適な状態にチューンナップしたり、時短に繋がる作業手順を試してみたりといったことを習慣的にやっています。
コミュニケーションが必要だと聞くと、ビクビクと恐れおののいてしまうかもしれませんが、あなたの好きな仕事であれば、ここはさほど影響はしないでしょう。「このデザインの意図はこれです」という意図をしっかりと伝えればよいです
デザインというのは、必ずしも相手の言うとおりに作る必要はありません。「こういったご要望をいただきましたが、閲覧者のニーズはこういうものだと思う
あとは、ADHDの人にとっては適度に休憩を入れる事も大切ですね。
仕事が乗ってくると過集中になりがちで、脳に疲労が溜まりやすくなります。過集中が終わった時には頭が全く動かなくなってしまうので「過集中を解くルール」みたいなものを決めておくと良いと思います。
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