今回の記事では傷病手当をもらっているが、うつ病退職後に失業保険はもらえるのか、同時に傷病手当をもらえるの、傷病手当がもらえなくなるのかについてお伝えします。
まず結論からするとうつ病で傷病手当をもらう場合には下記の条件が必要です。
傷病手当から失業保険に切り替えることで、傷病手当の受給が終わっても失業保険を受け取ることができるようになります。
うつ病で退職した場合、傷病手当金の受給後に失業保険へ切り替えることで最長で給付を受けることができるでしょう。 ただし、傷病手当金の支給には健康保険に12ヶ月以上加入していることも条件となっています
- 業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であること
- 仕事に就くことができないこと
- 仕事を休んだ日から連続する3日間を含み4日以上仕事に付けなかったこと
- 休業した期間についての給与の支払いがないこと
【うつ病退職その後】傷病手当などもらえない?
傷病手当を受ける条件1・業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であること
健康保険給付として受ける療養に限らず、自費で診療を受けた場合でも、仕事に就くことができないことについての証明があるときは支給対象となります。
引用元:病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)国民健康保険協会
傷病手当を受ける条件2・仕事に就くことができないこと
仕事に就くことができない状態の判定は、療養担当者の意見等を基に、被保険者の仕事の内容を考慮して判断されます。
引用元:病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)国民健康保険協会
傷病手当を受ける条件3・仕事を休んだ日から連続する3日間を含み4日以上仕事に付けなかったこと
業務外の事由による病気やケガの療養のため仕事を休んだ日から連続して3日間(待期)の後、4日目以降の仕事に就けなかった日に対して支給されます。
仕事に就くことができるかどうかの判断は、医師の意見や仕事の内容を考慮して判断されることになります。
医師からの診断書で医学的な観点から仕事に就くことが不可能であることを診断書としてもらうことになります。
引用元:病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)国民健康保険協会
傷病手当を受ける条件4・休業した期間についての給与の支払いがないこと
待期には、有給休暇、土日・祝日等の公休日も含まれるため、給与の支払いがあったかどうかは関係ありません。
疾病任意継続被保険者については、その資格を取得してから1年以上を経過した後に発生した病気・ケガに対して、傷病手当金は支給されません。(健康保険法99条1項)。傷病手当金の対象となるのは、4日目以降の休業日ですので、注意が必要です。
条件1~4の全てが当てはまる場合に傷病手当を受けることができる
傷病手当金が支給されるためには、以下の①から④のすべての条件を満たすことが必要になります。
傷病手当金として支給される1日あたりの支給額は、以下のように計算します。
なお、就職したばかりであり、支給開始日以前の期間が12か月に満たない場合は、
- ① 支給開始日の属する月以前の直近の継続した各月の標準報酬月額の平均額
- ② 標準報酬月額の平均額
・28万円(支給を開始した日が、平成31年3月31日までの方)
・30万円(支給を開始した日が、平成31年4月1日以降の方)
※上記①と②のいずれか低い額を基準として計算します。
傷病手当の期間は最長1年6か月
傷病手当金が支給される期間は、令和4年1月1日より、支給を開始した日から通算して1年6ヵ月に変わりました。 ただし、支給を開始した日が令和2年7月1日以前の場合には、これまでどおり支給を開始した日から最長1年6ヵ月です。
【うつ病退職その後】もらっていない場合の失業手当申請方法?
失業保険の手続き方法について
基本的な流れは以下のとおりになります。
- ハローワークで求職の申し込み(離職票と求職票の提出)を行う
- 7日間の待期期間
- 雇用保険受給説明会と失業認定日に出席
- その後1週間程度で初給付
- 以降は毎月(4週間に一度)の失業認定日に出席、その後約1週間程度で給付
偽りその他不正の行為で基本手当等を受けたり、又は受けようとした場合には、以後これらの基本手当等を受けることができなくなるほか、その返還を命ぜられます。
失業保険を受け取るタイミングは傷病手当の受給完了後または退職後
失業保険を受け取るタイミングは傷病手当の受給完了後または退職後となります。
病気やケガが治り、働けるようになったらすぐに失業保険の申請手続きをしましょう。
傷病手当から失業保険に切り替えるときは、待機期間が7日間あるので、すぐに失業保険の手続きを行う事で、受給が途切れる空白期間をなるべく短くすることがおすすめです。
傷病手当と失業保険は、どちらを受け取るのが得といえるのでしょうか。
どちらか一方しか貰えないのなら、より多く貰える方を選びたいものですよね。
失業保険の期間は通常1年/傷病手当を貰っている場合は最長4年間
失業保険の期間は通常1年でございます。ただ傷病手当をもらっている場合は最大受給資格者の申出によって、基本手当の受給期間を最大4年間まで延長できます。
病気やケガで30日以上働けない場合は、働けない期間分を当初の基本手当の受給期間に加算することができます。延長できる期間は最大3年間で、離職日の翌日から最大4年まで基本手当の受給期間の延長が可能です。
ただし、基本手当の所定給付日数が増えるわけではありません。
会社都合退職とは
以下のような場合であれば、うつ病による退職が会社都合退職になります。ハローワークに相談してみてください。
- パワハラによってうつ病になった
- 退職勧奨を受けた
- 長時間労働でうつ病になった
証明する資料をもってハローワークへ行きましょう。上司から届いたメールや指示書、シフト表、営業日報の写し、給与明細書、退職勧告の通知書や録音データなどが証拠となります。
うつ病で離職した場合、会社都合退職でなくても給付制限期間を適用されない可能性があります。傷病による離職者は「特定理由離職者」となるためです。
特定理由離職者扱いになると、自己都合退職であっても2ヶ月の給付制限が適用されず、給付日数も会社都合退職と同じになります。
【うつ病退職その後】傷病手当をもらってると失業保険はもらえないの?
傷病手当をもらってると失業保険はもらえないの?
傷病手当はもらえます。ただ、傷病手当金を受給しているということは、「労務不能」と認定されているわけですから、「失業」状態にはなく、同時に失業給付はもらえません。
失業給付は、退職日の翌日から1年間(これを「受給期間」といいます)のうちで、所定給付日数に達するまで支給されます。
ただ、傷病手当をもらった後に失業保険をもらうことは可能です。
引用元:退職後、傷病手当金の仕組みはどうなっているの?(厚生労働省)
傷病手当をもらった後に失業保険することができる
病気やケガが治り、働けるようになったらすぐに失業保険の申請手続きをしましょう。
傷病手当から失業保険に切り替えるときは、待機期間が7日間あるので、すぐに失業保険の手続きを行う事で、受給が途切れる空白期間をなるべく短くすることがおすすめです。
病気やケガの治癒に時間がかかり、退職してから30日以上働けないという場合はどのような手順で失業手当への切り替えを行うの必要があります。
冒頭でもお話をしましたが、傷病手当から失業保険に切り替えることで、傷病手当の受給が終わっても失業保険を受け取ることができるようになります。下記の手続きを行うようにしておきましょう。
- 失業保険の給付期間延長の手続き
- 傷病証明書を取得する
- 失業保険の申請のための書類などを揃える
- ハローワークで申請手続きを行う
- 雇用保険説明会に参加する
- 待機期間が終えるのを待つ
- 失業保険支給が始まる
まとめ:【うつ病退職その後】傷病手当などもらえない?
いかがでしたでしぉうか。
【うつ病退職傷病手当】退職後に失業保険をもらうともらえない?についてお伝えしました。
詳しくハローワークにお聞きしたほうがよいかもしれません。
コメント