発達障害を持つ方に多く見られるのは、「見て理解する」「聞いて理解する」ことの凹凸が激しい点があります。仕事が遅くて困っている方の中に、発達障害の特徴がある方は多いのは確かです。
耳からの処理、目からの処理のどちらかに偏る傾向があるのです。
私の場合は知覚統合は得意でした。短期記憶や耳の情報はにがてなのですが視覚情報になると得意なのです。これは人によるのかもしれません。
ただ、仕事や日常生活において、「聞いた話から理解するのは辛いのに、一覧表やマニュアルを理解するのが得意」ということはありませんか?
「見て理解する」ことに関しては、「知覚統合」が関係しています。
【知覚統合とは】高い低い人の特徴や仕事や適職!高すぎるを解説
知覚統合とは?アスペルガー?
WAISの知覚統合というのは、視覚的判断力のことです。
まだ多くが解明されていない脳の力を数時間のテストで分かるはずはなく、分かったとしてもごくごく一部分であることは確かなのですが、それでも知能検査があることで支援の方向性に自信がついたり、見落としているポイントを探すことに役立ったりと有効性が高いです
「知覚統合(PO:Perceptual Organization)」とは、言葉によらない視覚情報を処理する力です。
図やイメージを見て考えることや、空間認知などが関わります。
知覚統合が高い場合、これらの動作が得意になります。
多くの場合、見て覚えることが得意な場合、聞いて覚えること(言語理解)が苦手であることが多いです。
知能検査では?
知能検査ではわかるものなの?
知覚統合や言語理解などの処理能力については、主に臨床心理士が行う知能検査で分かります。
これは発達障害の診断を行う際、補助的に行うこともある検査になります。
これは、「頭の良さ」を測るものではなく、処理する力の偏り具合を知るものですから、結果から落ち込むことはありません。むしろ自己理解に効果的な方法の一つです。職場に苦手なことや得意なことを伝えるのに必要な情報になります。
もし興味がありましたら、かかりつけの医療機関に相談してみましょう。
【知覚統合とは】知覚統合が低い人の特徴!困難なことや苦手なことは?
知覚統合が低い人の苦手や困ることをお伝えします。
知覚統合が低い場合の困難なことや苦手なことは?
処理速度が高いと、もしかしたら”知覚統合”や”作動記憶”の弱さを補えるのかも知れないということです。
多少空気が読めなくても、多少ミス・抜け漏れが有っても、処理速度が早いと何度もトライできるので挽回が出来る可能性があることです。
それゆえに発達障害の診断や困り感まで至らないかも知れないことです。
逆に言うと、”知覚統合”や”作動記憶”の苦手さが、処理速度の遅さによって、明確になってしまう、掛け算のように出てきてしまうということかもしれません。
処理速度というのは、環境調整や、自分の工夫で、伸ばせるもの・対策しやすいものではなく、弱さがそのまま出やすいということです。学校ではいい意味でも悪い意味でも集団行動なので多くの人が解き終わるまで他の人が待ってくれる文化です。
職場では処理速度の弱さはそのまま出てしまいます。
目で見て理解するのが苦手
動作で表現することが苦手
物事を空間的統合的に処理することが苦手
【知覚統合とは】特徴!高い人の場合
知覚統合が高いと得意なことは下記のようなものが考えられます。
知覚統合の特徴①:人の顔や特徴を覚えるのがはやい
知覚統合は人の顔や特徴を覚えやすいことが見られます。一回会っただけで顔と名前を覚えられることはあります。
知覚統合の特徴②:出来事を映像として記憶している
出来事を言葉ではなく、イメージとして覚えていることが多いです。
そのため似顔絵や見取り図などを書くことが得意なことがあります。
「仕事面」でどう活かせるか掘り下げていきましょう。
【知覚統合とは】低い人が仕事上で効果を発揮することは?
知覚統合が引く人が仕事でも発揮する方法をお伝えします。
知覚統合でも仕事で効果を発揮①:身ぶり手振りの表現が得意
人に説明するとき、言葉だけではなく身振り手振りを付け加えて話すことがあります。このような目に見える「アクション」として表現することが得意です(言葉だけで説明することが苦手、ということもあります)。
そのため、言葉だけで伝えるよりも感情や熱意などが伝わりやすいでしょう。
知覚統合でも仕事で効果を発揮②:グラフや図など意味を読み取るのがはやい
グラフや表などの数字や意味を読み取るのが早い特徴があります。知覚統合が高めではない方と比較すると、「パッ」と見ただけで全体像が分かるのが強みです。
知覚統合でも仕事で効果を発揮③:図面を理解、表すのが得意
反対に目で見たものを地図や図面などに表すことも得意です。
分かりやすい表現で言えば、「目にカメラがついている」ような感覚に近いかもしれません。ですから似顔絵や部屋のイメージ図などを書くことが得意な場合も考えられます。
このように目で見たものを瞬間的に把握し、正確に表現することができることが強みです。
それでは、知覚統合が高い方が仕事上で注意することはどのようなものなのでしょうか。
【知覚統合とは】低い人が鍛える方法!知覚統合の注意点は?
視覚情報でのやり取りは、伝えるまでに時間がかかります。図や表を作る必要がありますし、確認ののち相手に見てもらうことで伝達が完了します。
しかし、普段の仕事のやり取りの中でとっさのやり取りを要することがあります。その場合は視覚情報ではなく言葉のやり取りになることが多いのではないでしょうか。
冒頭で触れたように、知覚統合が高いと言語理解が低いことが多いのです。そのため、突然耳で聞いたことを理解することに戸惑ってしまうかもしれません。上司と相談して、普段のコミュニケーションの方法を考えるなど、対処が必要です。
下記の関連記事を参考にして、必要最低限の言葉のやり取りも覚えておきましょう。
【知覚統合とは】高い方の適職は?
知覚統合の高い方の適職①:製図やイラストレーターなど活用する仕事
顧客や企業から依頼を受けたものに対して、正確に表現することができます。
そのため建築デザインの製図、イラストレーターなどのイメージを活用する仕事に適している可能性があります。
知覚統合の高い方の適職②:マーケティング業務
営業は営業でも私はマーケティング職は得意でしたね。
特にWEB関連です。
データ集計やマーケティング業務などでも力を発揮できるかもしれません。
様々なグラフや表から答えを導き出して、次への業務改善に活かすことが得意なケースがあるでしょう。
また、上司へ伝える企画書や資料も精度がよいものを作りやすいです。
知覚統合の高い方の適職③:広報誌やポスター作成など
また、広報誌やポスター作成などの業務でも活かせる可能性があります。
広報誌では紙面のデザインや配置・構成などが得意でしょう。
ポスター作成では、見た感覚の「インパクト」を理解しているため、より人の目につくものを作ることができるかもしれません。
知覚統合の高い方の適職④:テレワーク
テレワークや在宅ワークもまた、スムーズに仕事を進める可能性があります。
テレワークのコミュニケーションは、ほとんどが視覚情報です。離れたところで通信技術を使用したやり取りがメインになりますから、目から受け取る情報が圧倒的に多いです。
関連記事:【Dodaチャレンジの評判や口コミ】発達障害で断られた!デューダの体験談
まとめ:【知覚統合とは】高い低い人の特徴や仕事や適職!高すぎるを解説
より正確なコミュニケーションを進められる可能性があります。
コメント