今回は女性の発達障害が、本人も周りにもなぜ気づきにくいのかについてお伝えします。
今回は女性の発達障害をテーマに書いていきたいと思います。
一般的に発達障害は男性の方が多く女性の方が少ないと言われています。
しかし、女性の発達障害の多くは「見過ごされやすい」というケースがあります。
なぜ、「見過ごされる」ということが起こるのでしょう?
女性の発達障害は男性よりも見つかりにくいのかもしれません。
これまでの論文などの調査報告では、疫学的には自閉スペクトラム障害、アスペルガー症候群、ADHDともに男性に多いとされています。
女性の発達障害は、特に子供時代には男性よりも見つかりにくいかもしれません。その理由についてお伝えします。
【アスペルガー症候群女性大人チェック】大人のadhd 女性 特徴!隠れアスペルガー女性
発達障害は神経発達の障害でありスペクトラムです。
けっして精神障害ではありません。
スペクトラムとは、「連続体」という意味です。虹のように、自閉症の症状や個性には、グラデーションがあります。
それゆえ、診断基準は、一番特徴がはっきりと出ている状態、つまり社会生活が困難な状態を想定して策定されています。
現在の発達障害の診断基準は、男性を想定して作られていると思われます。
困難を生じる社会性、行動、学習面では、男性脳が不得意なところが多く、目立ちやすいからです。
なかなか発達障害だとはっきりせず、診断が遅延する理由は、症状として捉えにくいことがあげられるのです。
隠れアスペルガーのチェック:女性は子供時代に自覚ができないことが多い
大人になって発達障害と気づくということは、子供時代にはっきり自覚できず、周りからも気づかれなかったが、高校、大学などに入学あるいは就職して社会人になり、もともと隠れていた自閉スペクトラムやADHDの特性によって悩みや問題が現れ、大人になって初めて診断された人もいます。
「ボーっとしている」「忘れ物が多い」などの症状が主であるため、多動性が強い男性よりは目立ちにくいのです。
特に、男性は「授業を静かに聞けない」「突発的に手が出る」など、幼少期からADHDの症状が目立ちます。
発達障害は生来のものですから、大人になって初めて発症したのではなく、子ども時代には見つからなかったということになります。周りが見逃したという訳でもなく、もともと女性の発達障害の特徴として見つかりにくいかもしれません
なぜ隠れアスペルガーは女性に多い?
情勢の場合知的に明らかな遅れがなく、発語の遅れもない(ただし、内容は固有名詞であることが多い)場合、特徴的行動が見られない限り、見過ごされてしまう傾向があります。
特徴的な行動の例としては、遊び方や日常生活に特徴が出るなどがあります。
例えば、物を一列に並べることに没頭したり、 電車やマーク、文字、数字、特定のキャラクターなどに強く関心が偏ったり、過去や未来のどの日付を言われても曜日を即答できるなどです。
しかし、こうした行動は、多くの場合、男児に限られます。
女児はというと、「一人ままごと」をしたりするので、「ごっこ遊び」ができているかのごとく理解されてしまい、特徴的な遊び方が理解されにくいのです。
女児の場合は、幼児期後期になってようやく、以下のような事象がみられるようになります。
女児の自閉症の特徴として下記があります
・学童期になって友達ができず、一人でいることが多い
・友達に不適切な方法で近寄ってしまう
・ぼんやりと自分の世界に浸っていることが多い
・何気ない会話ができないために、ガールズトークに参加できない
隠れアスペルガーが女性に多い理由:ADHDの男児と女児の差異
ADHDの主な診断基準は、以下の2点です。
- 不注意
- 多動・衝動性が12歳以前に出現する
「不注意」とは、注意の持続困難・転動、問いかけの無視、順序立てた活動が困難であったり、なくしもの、毎日の活動を忘れるなどです。
「多動性、衝動性」とは、そわそわもじもじ、離席、行動過多、じっとしていない、喋りすぎ、質問をよく聞かないで答える、順番を待てない、会話やゲームを妨害などです。
隠れアスペルガー女性の特徴①:「不注意」の傾向
女児の場合の「不注意」の特徴は、(特に集団において)問いかけの無視、なくしもの、そわそわもじもじ、しゃべりすぎ、片づけられないなどが特徴です。
一方、女子の「多動性、衝動性」の特徴は、椅子に落ち着いて座っていない、しゃべりすぎ程度にとどまります。
その他の特徴である、問いかけや授業を聞いていない、なくしもの、片づけられない、なども、低学年では親が手伝ってあげることが多く、特徴としてあまり目立たなくなっています。
隠れアスペルガー女性の特徴②:小学校高学年以降、ADHDの症状が目立ってくる
小学校高学年からは、親が手伝わないことも多くなり、女児でもADHDの症状として目立ってくるようになります。具体的な症状としては、自分流でしゃべりすぎる、人のいうことを聞いていない、約束をすっぽかす、また、そういう事象が重なって、友達関係がうまくいかなくなる、などがあります。
学校でのトラブルが続くようになるこのころ、病院へ受診する人が増えてきます。
具体的な症状は、忘れ物、なくしもの、片付け、仕事上の失敗が続く、自己中といわれ、いつもひとりぼっちであることに気づいた…等があります。
一方、こうした症状がありながら、認知度が低いため、成人期まで気づかれないことが多いのも現状です。
女性のADHDの具体的な特徴としては、以下のようなものがあげられます。自分自身はもちろん、周囲にこうした症状で困っている人はいないでしょうか。
女性のADHDの特徴
・物事を計画して実行遂行する遂行機能の障害
・過去と現在の情報の保持と、関係するワーキングメモリー(記憶や情報を一時的に記録して、その間に何らかの作業を行うための記録のこと)の障害により、話が長く要約できない
・人の話に割り込む
・電話番号が覚えられない
・思い立ったら行動に移さないと気が済まない
・切り替えが悪い
・時間感覚の障害のため、約束に遅れる
・段取りの悪さから、片づけられない
・立体知覚の障害から、道を間違える
成人女性患者の場合、子供時代の話を聞いていくうちに、過去に母から受けた叱責や、自分ができなかったことを思い出し、泣き出すことも少なくありません。
病院に行くのは気が引ける、怖い、というイメージを持っていている人も多いですが、上記の項目に心当たりがある人はぜひ一度、病院に足を運んでみてほしいと思います。
【アスペルガー症候群女性大人チェック】気づかない理由は?不注意?診断
隠れアスペルガー女性と気づけない理由①:日本の社会的な風習、常識
ADHD(注意欠陥多動性障害)は主に、「不注意」「衝動性」「多動性」の3つに分けられます。 女性の場合、「多動性」が顕著なケースは男性より少なく、「不注意」と「衝動性」が目立っている場合が多くあります。
学校時代、女の子は男の子と比べて、集団の中で行動するときに、自分を抑え、隠さないと集団についていけないところがあります。
その過程で、発達障害的な部分を上手にカバーすることを覚えていく子もいます。
また、自閉スペクトラムでは、「同じことをきっちり繰り返す(常同、こだわり)」、「臨機応変な人間関係が苦手」などがみられ、会話も自発的に話しかけないので、受け身で自分からは主張しないので、周りからの社会的な女子像からは、「大人しい」「優等生」と見られ心の奥の悩みを理解してもらえません。
女性は男性に比べ小さい頃から集団で行動することや、同年代とのコミュニケーションが取れることもあり、早い段階から社会性が重視されるような特徴があります。
これにより、発達障害の女性は小さな頃から周りとのズレに違和感やコミュニケーションのトラブルなど大人になる前に対処法を見付け成長します。
ADHDでも、多動・衝動型は問題行動となり周りからも気づきやすいのですが、同じADHDの不注意型では、女子の場合、「ぼーっとした子」「おっとりした子」「空想好きの夢見る女の子」「天然」として社会的に受け入れられるので、女の子の発達障害としての特性は目立たず、誤解されることも多いのかもしれません。
隠れアスペルガー女性と気づけない理由②:結婚や出産後に気づく
ADHDの女性の場合不注意優勢型で多動が現れないことが多いということがあります。
結婚や出産をした場合、人によっては主婦として家事や育児を担うことによりタスクが増えます。それにより、光熱費などの支払い期日に引き落としが出来ない、洗濯機を回している間に掃除ができないなど2つの家事を同時におこなうことが難しい、子どもの準備をして時間内に送り出すことができないなどできないことが増えてきます。
それにより、社会に出ている時よりも更に自己肯定感が低くなってしまうことも考えられます。
隠れアスペルガー女性の診断は?
主な診療科目は、18歳以下の子供の場合、小児科や児童精神科、小児神経科や発達外来です。
ADHDを診療する医療機関が見つからない場合は、地域の保健センターに相談し、紹介してもらうのも良いでしょう。 また、18歳以上の大人の場合は、精神科、心療内科で受診が可能です。
まとめ【アスペルガー症候群女性大人チェック】大人のadhd 女性 特徴!隠れアスペルガー女性
いかがでしょうか。
【隠れアスペルガー女性】の特徴!チェック診断で気づかない!大人のadhd!不注意についておつたえしました。
女性の発達障害は気付かれにくいケースが多いと言われています。「もしかして」と思ったらまずはクリニックへの受診をおすすめします。
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